カーボンナノチューブと紡績技術のシナジー
CNTヤーン
CNTニットセンサ
90年にわたり繊維機械事業で培ってきた
紡績技術のノウハウと新しい機能素材をかけ合わせ、
新しいテキスタイルセンサの創出に取り組んでいます。
ムラテック・村田機械は、長年にわたり主に天然繊維を扱う紡績の分野で
リーディングカンパニーとして品質の高い糸づくりに貢献してきました。
これまでに培ってきた高い制御技術やセンシング技術を駆使し、
カーボンナノチューブの活用においても新しいソリューションの幅を広げます。
カーボンナノチューブとは?
カーボンナノチューブ(Carbon Nanotube : CNT)は、長さ数百ミクロン・直径数ナノという極めて小さい
炭素だけでできたチューブ状のナノ素材。
日本で発見された先端材料で、高い強度、優れた熱伝導性、高い電子移動度など、
さまざまな特性をもっています。
- 直径 0.4-50ナノ
- 長さ 1-数百ミクロン
- 比重 アルミの1/2
- 引張強度 鉄の100倍
- 電流密度耐性 銅の1000倍
- 熱伝導率 銅の約10倍

ヤーン
CNT(カーボンナノチューブ)ヤーン
カーボンナノチューブを糸状にした「CNT(カーボンナノチューブ)ヤーン」。
ムラテックが繊維機械事業で培ってきた紡績技術のノウハウを活かし、カーボンナノチューブを
メートル単位長の糸状に仕上げました。軽くて、耐屈曲性が高く、
しなやかな特性を持つこれまでにない新しい糸です。

- 超軽量
- しなやか
- 高強度
- 耐屈曲性
- 耐摩耗性
- 導電性
- 熱伝導性
ニットセンサ
CNT(カーボンナノチューブ)
ニットセンサ
ムラテックはCNTヤーンを編み込んだ
テキスタイルセンサ「CNT(カーボンナノチューブ)ニットセンサ」を新たに開発しました。
CNTニットセンサは、CNTの持つ電気を通す特性を生かした小さなセンサとして活用できます。
生地としての伸縮があるので着用時の違和感や不快感がありません。
さらにセンサとしての応答性に優れ、人の動きを捉えることが得意で
アシストスーツ、遠隔操作グローブなどへの活用が想定されます。
ウェアラブルなセンサとしてさまざまな用途に可能性が拡がります。
- リハビリ・介護分野:歩行や日常動作のセンシングに。
- スポーツ・医療分野:身体の微細な動きのセンシングに。
- ソフトロボティクス分野:小さなサイズ・柔らかさを生かして。
- しなやかな変位センサ
- シンプルな原理
- 高い応答性
広がりが期待される用途
リハビリ・
医療分野アシストスーツ
遠隔操作
グローブ
CNT(カーボンナノチューブ)
ニットセンサの活用例
ムラテックではCNTニットセンサのさらなる研究開発、フィールドテストを進めています。その一部を紹介します。
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手袋型センサ
応答性が高いセンサのため、指の細かな動きに合わせてデータ波形を取ることができます。
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かかとサポータ型センサ
歩行時のかかとの圧力を捉えることができます。足踏みの速度の細かな変化に応じて、データ波形も変化します。
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ひざサポータ型センサ
足踏みの速度にかかわらず、データの波形が人の動きをしっかりとらえています。
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バンド型呼吸計測センサ
動きがわからないほどの浅い呼吸でも計測できます。深呼吸のときと波形の違いがはっきりと分かります。