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探していたのは「試作」と「量産」どちらも管理できるシステム。管理データを外部アプリで自在にカスタマイズできる柔軟性も決め手に。

株式会社最上インクス

interviewee
お話をうかがった方

総務部 経営管理室 主任 安松 様(写真左)
総務部 情報システム室 中村 様(写真右)

業種
精密金属加工(試作・量産)
所在地
〒615-0034 京都市右京区西院西寿町5番地
設立
1950年1月
従業員数
89名(グループ計145名)(2025年2月現在)
事業内容
精密薄板金属加工・成形加工・自社薄板フィン「スタンダードフィン」製造販売
ホームページ
https://www.saijoinx.com/
代表者
代表取締役社長 鈴木滋朗 様
headquarters

京都本社

origin

創業はブリキのおもちゃのプレス加工

metalinsects

金属加工や成形、溶接加工など技術の粋を集めた「金属昆虫シリーズ」

    創業以来70年以上培ってきた技術力で顧客の信頼に応える薄型金属加工のイノベーションカンパニー。部品の試作事業をビジネスモデル化したパイオニア企業です。

    最上インクス様は板厚0.03mm〜2.0mmという薄型金属の加工を得意とする、創業70年を数える精密プレス加⼯の会社です。試作部品から量産部品まで、設計提案、1個からの試作、最短納期1週間での特急対応、ボリュームのある量産試作など幅広く対応されています。
    2010年代に試作事業をいち早く強化し、今では売上の2/3を占めるまでに成長させ、試作を事業としてビジネスモデル化されました。また金属加工に加えて樹脂成形も内製化し、インサート成形や最終組立加工にも対応。自動車の電子制御化が加速する中、それにともなうコネクタ需要を大きく支えています。
    2018年に既存の生産管理システムをリプレースすることになり、従来の量産部品に加え試作部品の生産管理も行えるシステムをと検討された結果、GrowingMISを選定されご活用いただいています。

    導入製品

    GrowingMIS

    導入効果

    従来の量産部品生産事業に加え、試作事業の強化という大きな変革時期を迎える中、それまで試行錯誤で回していた試作部品の生産管理業務のシステム化を実現。変動要素の多い試作のプロセスを確実に記録に残せるようになり、QCD精度の向上に役立てています。中でも量産と試作それぞれの生産形態に応じた製造指示書など、現場帳票を連携アプリを用いて自在に作成できるようになったことで、製造現場と管理部門双方で業務効率を大きく改善しました。

    導入前の課題

    既存の生産管理システムがOSサポート終了で刷新必要に。従来の量産に加え、新たに事業の柱となりつつあった試作事業の生産管理も行いやすいシステムを検討していました。

    以前から使用していた生産管理システムは完全に量産向けで、決まった品目や工程に沿って生産したものを管理できていればよかったのですが、試作の世界ではプロセスがまったく異なり、工程や材料、加工処理の内容を何パターンも変えながら作り上げていかねばなりません。いわば「工程を考えるために作っている」ようなものです。以前はその製造指示や作業記録をチャットツールやメモ紙などを使って何とか漏れなく情報伝達しようとしていたのですが、管理や記録に苦労していました。
    そんな時に既存システムのOSサポート終了時期を迎え、新システムを検討することになったので、この機会に量産と試作の両方を管理しやすいシステムを探そうということになり、コンサルタントに紹介してもらってムラテックのGrowingMISに出会いました。

    解決策と効果

    試作と量産どちらも管理しやすい点が決め手に。外部アプリと弾力的に連携することでデータ加工や帳票作成を柔軟に行えるようになりました。

    試作向けのシステムというと品目だけ持たせて工程を登録せず作っていくものはありますが、まったく工程が残らないのも困ります。製作の履歴はある程度残したい一方、すべてをシステムでは追いきれないことも分かっていたので、システムから抽出したデータを使って自力で加工や帳票作成を行いたいと考えていました。
    GrowingMISをカスタマイズするという手もありましたが、試作が多くなってくるとそもそも帳票が何種類になるかさえ読めず、柔軟な運用は難しい状況でした。その解決策として、GrowingMISとデータ連携して自在に帳票作成できる外部アプリ(L’CON)をムラテックに提案してもらい、その連携性や使い勝手が決め手となって導入を決めました。GrowingMISで売上・仕入と製造大日程を管理し、各工程の指示書はエルコンで作成・管理しています。今では本社と子会社間のEDIフォームや経理部門の相殺チェックなど、GrowingMIS&エルコン連携の活用シーンが広がっています。

    ledger

    外部アプリとの連携でさまざまな帳票を自在に作成

    tottorisaijo

    グループ会社の株式会社鳥取最上インクスにも展開

      今後の展開

      「薄板⾦属加⼯のものづくりモール」を目指し、オリジナルブランドの放熱フィンやBtoCへの展開など常に新しい挑戦を続ける

      常に新しいことへ挑戦し続ける社風が特徴です。近年は長年培ってきた薄板金属加工の技術を活かして放熱フィンの標準化製品「スタンダードフィン」を自社開発。車載用や産業機械用はもちろん、プレス加工ならではの大型化対応でエネルギープラントへの導入も進めています。またBtoC事業へも進出し、すだちの皮専用おろし金「CITOROS」を開発、2022年から販売しています。薄板金属プレス加工で実現した独自形状の刃を用いて薄いすだちの皮をきめ細かくおろせるのが特徴。プロダクトデザインにもこだわり、ユニークなキッチンツールとして好評を博しています。
      こうした新しい商品の開発はTry & Errorの繰り返しなので、いかにスピーディかつ高効率でPDCAを回せるかが勝負です。そのモノづくりを支える基幹システムとしてGrowingMISを活用しています。

      standardfin

      オリジナルブランドの放熱フィン「スタンダードフィン」

      citoros_grater

      BtoC市場の開拓へ、すだち専用おろし器「CITOROS」

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