第37期

森田智行さん

米国アリゾナ州立大学 バイオデザイン研究所
(京都大学大学院 工学研究科 材料化学専攻助手)
2006年7月~2007年7月

私は村田海外留学奨学会第37期生として、2006年7月から1年間、米国アリゾナ州立大学バイオデザイン研究所で、Stuart Lindsay教授の指導の下、走査型プローブ顕微鏡を用いた単独分子の電気特性に関する研究に従事しました。

アリゾナの夏は非常に暑く、最高気温が45度を超える日もあります。季節は、春・夏・秋・冬ではなく、夏・真夏・夏・春、といったところでしょうか。初めてアリゾナの地に降り立ったのが7月の夏真っ盛りで、フライトアテンダントが“Welcome to Hell”とジョークを飛ばしたことが印象に残っています。その一方、冬はとても暖かくて過ごしやすく全米のお金持ち達が避寒に訪れます。

留学前は「欧米人は言いたいことをはっきり言う」というイメージがあり、内心ドキドキしていたのですが、案外そんなことはなく、Lindsay先生をはじめ研究所の人たちは、日本人以上に他人に気を遣って話していたのがとても意外でした。また、仕事の進め方もせかせかしたところはなく、のんびりとじっくり取り組むという感じでした。アメリカの他の地域に留学した人の話で「二時間おきに教授が実験の進捗状況を聞きに来てプレッシャーが半端ではない」などと聞くと、同じアメリカとは言え、地域によって全然違うんだなと思うと同時に、自分にあった留学先を選べたことを幸運だと感じました。

留学前、留学中において村田海外留学奨学会事務局の方々には様々なことについて相談にのっていただき、金銭的にだけでなく精神的にも大きな支えとなって下さいました。このような手厚いサポートがあったからこそ、一年間の留学生活を意義深いものとすることができました。村田海外留学奨学会に改めて厚く御礼申し上げます。