第53期

牧野圭吾さん

米国 ノースウェスタン大学
(東京大学大学院 経済学研究科 経済専攻 修士課程2年)
2022年8月~2024年7月

私は、2022年8月からノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院に博士課程学生として留学しています。ミクロデータを用いて現実の経済主体や企業の行動を分析する実証ミクロ経済学の分野で研究を行っております。

日本国内で得られる知識や経験を基にしながら、多様な視点やデータに触れ自分の研究を深めたいと考え、留学を志しました。東京大学在学時には合衆国控訴裁判所における裁判官の判決行動を、ゲーム理論を用いて分析しました。この経験から、海外の社会制度や産業構造に直接触れることが、現実に関する広い知見に基づいた強い影響力を持つ研究を生み出すうえで、いかに重要であるか実感していました。

ノースウェスタン大学では、産業組織論、政治経済学、金融論、ミクロ経済理論など多様な専門を持つ教員から指導を受けることができ、多くの分野に触れる機会があります。この環境は研究の視野と柔軟性を広げたと実感しております。連日開催されるセミナーでは、世界各地から集まる一流の経済学者が最先端の研究を発表しており、異なるアプローチを学ぶ貴重な機会となっています。

最後になりますが、これまで手厚い支援をしていただいた村田海外留学奨学会の皆様に心より感謝申し上げます。特に、記録的な円安という厳しい状況の中で安心して学業に専念できるように、資金面で柔軟かつ手厚いサポートをいただきました。皆様の温かいご支援に感謝しつつ、これからも研究に邁進し、留学の成果を社会に還元できるよう努めてまいります。今後の奨学会のご発展を心よりお祈り申し上げます。